Miles Franklin MediaチャンネルでのJames Rickards氏(ジェームズ・リカーズ)氏へのインタビュー「A Global Monetary Crisis Is Coming & AI Could Make It Worse(グローバルな通貨危機が迫っており、AIがそれを悪化させる可能性がある)」のAI分析です。
リカーズ氏は、40年以上の経験を持つ投資戦略家であり、新著『Money GPT』の著者として、通貨危機とAIの相互作用について警鐘を鳴らしています。

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分析概要

1.通貨危機とAIの危険な融合

リカーズ氏の最も重要な主張は、「AIによる直接的な崩壊よりも、グローバルな通貨危機の方が早く訪れる可能性が高いが、AIはその危機を劇的に悪化させる」という点です。
  • 危機の増幅:
  • AIが中央銀行総裁のディープフェイク(クローン音声や映像)を作成して偽の演説を行わせた場合、市場は数分でパニックに陥ります。
  • サーキットブレーカーの機能不全:
  • 現在の市場は「ロボット(アルゴリズム)」が支配しており、AIによる超高速取引の前では、従来のサーキットブレーカー(取引一時中断措置)は機能しないと警告しています。

2.金価格の衝撃的予測:2026年末までに1万ドル

リカーズ氏は、金価格が2026年末までに1オンス=1万ドルに達する可能性があると予測しています。
  • 行動心理学(アンカリング):
  • 1000ドル単位の上昇は、価格が上がるほど「上昇率(%)」としては小さくなるため、高値圏ほど心理的な抵抗が薄れ、勢い(モメンタム)が増すと分析しています。
  • 「エブリシング・ヘッジ」:
  • 金は単なるインフレヘッジではなく、デフレ、戦争、地政学的不確実性のすべてに対する「究極の回避策」であると述べています。

3.トランプ政権による「金の再評価」の可能性

リカーズ氏は、トランプ政権が米国の保有する金を「時価再評価(リバリュエーション)」する可能性を50%以上(60〜65%)と見積もっています。
  • 会計上の解決策:
  • 現在、米財務省は金を1オンス=42.22ドルという1973年に設定された簿価で計上しています。これを時価(約5000ドル以上)に再評価するだけで、債務上限を上げることなく約1兆ドルの資金を「無から」生み出し、政府資金に充てることが可能です。
  • 心理的シグナル:
  • これは単なる会計上の処理ですが、米国が「金を再び通貨資産として重視し始めた」という強力な心理的メッセージを世界に送ることになります。

4.中銀の金買いとドル武器化への対抗

2010年以降、中央銀行(特にロシア、中国、トルコ)はネットバイヤー(買い越し)に転じており、これが金価格の下値を支えています。
  • ドルの武器化:
  • 米国によるロシア資産の凍結やSWIFT排除を見て、他国は「米国に気に入られないことをすれば資産を没収される」というリスクを認識しました 。その対策として、米国が凍結できない「現物資産(金)」の蓄積を加速させています。
  • 中国の秘密裏の蓄積:
  • 中国は公式発表(約2300〜2800トン)よりもはるかに多くの金を、不透明な機関(国家外貨管理局:State Administration of Foreign Exchange)などを通じて秘密裏に保有しているとリカーズ氏は推測しています。

結論

ジェームズ・リカーズ氏の主張を要約すると、「デジタル資産や中央銀行への信頼が崩れる中で、AIが市場の混乱を制御不能なレベルまで加速させるリスクがある。投資家は、資本を守るために、物理的なハードアセット(金や銀)へのシフトを急ぐべきである」ということです。
リカーズ氏は、トランプ政権下での金への回帰を「Catching up(他国に追いつくこと)」と表現し、ドルの支配力が揺らぐ多極化世界への適応を説いています。