1998/11/25号
特集・拓銀破綻、その後−北信協・井須会長に聞く−
「スッタモンダの末、経営破綻した日本長期信用銀行は、一旦、国有銀行として公的資金注入の上、いわゆるブリッジバンク法に基づく新銀行として既存のいずれかの大銀行に合併させて蘇生の方向だというのに、拓銀は昨年十一月、一発で経営破綻に追い込まれ、事業譲渡の形で地元・第二地銀の北洋銀行への吸収を余儀なくされたのは、“都銀をつぶしたらどうなるのか。所詮、あそこは都銀と言えども一地方都市の銀行だから、本州ほどあまり影響はあるまい−”として“大銀行倒産の実験台”にされたのではないのか?」というのが、北海道民の偽らざる心情だと言われる。さる十一月十六日には道内一〇九店舗、内地五九店舗の拓銀の看板が、一斉に北洋銀行、中央信託銀行にされぞれ衣替えされた。拓銀亡きあと北海道内の金融情勢と経済情勢はどうなっているのか。本紙では、拓銀破綻に伴う地域経済への金融影響を最小限に食い止めるため、東奔西走、八面六臂の大活躍をした北海道信金協会の井須孝誠会長(稚内信金・理事長)に、その現状と詳細な対応策を取材した。

<資料>道内信金の指定金融機関状況、道内金融機関の預貸金、シェア推移、道の拓銀破綻対応策

兵庫信金、25周年記念でアルゼンチン・タンゴの夕べ

中央信金・市川理事長、急逝
中央信用金庫の市川理事長は、11月12日午後2時に理事長執務室で職員と話し中に脳梗塞で倒れ、9日間の介護もむなしく、20日他界された。来年1月4日の、東武、大東、協和との合併を目前に控えての急逝に、金庫内外の関係者は驚きと悲しみに包まれた。  


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