2003/3/25号
長野会長、次期シスの全容語る
 全信協・長野幸彦会長は、三月二十八日、記者会見を開き、次期システム等の問題について、所信表明と質疑応答に答えた。
 長野会長は次期シス頓挫の要因を振り返るとともに、責任問題、今後の次期シスの方向性について率直に語った。

●監査会社は頭から「前例がないからダメ」と
●「白紙撤回ではない。良いものは継承を」
●「全信協の会長として申し訳なく思う」
●次期シスの開発経費問題は?


業界の不統一が最大の失敗原因
−監査会社の姿勢に問題も
●次期シス中断は、共同責任である
●「皆さんの協力がない体制の中でこうなった」−SSC・高橋社長
●監査会社、まず結論ありきだった?
 


次期シス、組織、方式一新で再開へ
−情報系は利用検討、勘定系はNTTデータか
 昨年十二月までのSSCへの監査により問題点が指摘され、「一時中断」を余儀なくされていた信金次期システム構築だが、三月十九日の戦略システム会議および二十日の全信協理事会で、次期シスを「延期続行」することが決まった。ただし監査での指摘を受け、組織や方式は一新。フューチャー、日立は外れ、SSCは後方支援へ。次期シスの三委員会は解散して、新たな委員会(仮称・システム(戦略)委員会)を全信協内に作る。

SSC・高橋社長が辞任
○ひたすら悔恨のSSC・高橋社長
○「トカゲの頭切りだが、あの人たちは?」
 


信金中金、梶田氏が副理事長に
 次期シス中断の責任を取り三月二十日のSSC取締役会で高橋社長が辞任し、新社長に木村隆治信金中金副理事長が就くことが決まったのに伴い、信金中金では同日の理事会で、信金中金の役員陣を大幅に異動することを決めた。
 四月一日付けで、梶田専務理事を副理事長に。坂戸、西田常務理事を専務理事に。田邉理事(大阪支店長)を常務理事に昇任する。


郵政公社スタート
−提携戦略、次々と
 

城北信金、ロゴ、シンボルマーク決まる
来年一月十三日に正式に合併、新発足することになった城北信用金庫。王子、荒川、太陽、日興の四信金が「地域に根ざし、地域のお客に馴染み深い」名称を理由に、地域住民・地域企業・地域社会への貢献を近い、地域にふさわしい信金になるとの思いを込める。
 シンボルマークは、飛鳥山など城北地区では馴染み深い「桜」。ピンクの四枚の花びらは、四信金のまとまりを、色変わりの緑で社会貢献をあらわし、全体として地域と信金が一体となって、城北地区に美しい桜=地域の繁栄=をさかせることを目指す。


信金と共に優良企業に
−東信協、優良企業表彰式行う
 東京都信用金庫協会(会長・大前孝治王子信金理事長)としんきん協議会連合会では、三月十二日東京・水道橋の東京ドームホテル天空の間で、平成十四年度優良企業表彰式を行った。
 これは、東信協が、毎年一回信金の取引先企業で、しんきん協議会の企業会員になっている事業所を対象に、優れた成果や業績を上げている企業を選抜し、顕彰することで中小企業発展の一助にと行っているもので、今年で十五回、表彰された企業も二〇一四社と、二千社を越える。
 表彰が始まった初回は、バブル経済隆盛の頃だったが、今ではそのバブル時期に我が物顔で、産業経済を牛耳っていた銀行が、その付けである不良債権処理で四苦八苦。その矛先を中小企業に向け、貸し渋りは勿論貸し剥がし等を行うなど不況深刻化をさらに進行させる原因ともなっている。
 こうした状況に対し、東信協・大前会長始め東京商工会議所植松 敏専務理事、信金中金・宮本保孝理事長などは、中小企業の現状と政策の課題などを指摘するとともに、こうした中で中小企業金融専門金融機関として更に地域とともにある信用金庫の役割を強調。今回表彰される企業は、この状況下にあって、地味ながらも地に足のついた経営を行って収益をあげている企業ばかりとして、その企業努力と経営姿勢を讃えた。
 今回は表彰対象企業四万二千社の中から、五十七社が表彰となった。
 


東京共同理事長に小川氏(三浦藤沢)
 東京共同事務センターでは、三月二十六日に理事会を開き、矢澤洪三理事長(亀有)の退任と、後任として小川善久副理事長(三浦藤沢)の理事長昇任を決めた。
 矢澤氏が三月三十一日付けで退任、小川氏が四月一日に就任する。矢澤氏は、今後も同センター理事として残る。
 なお、矢澤氏は出身金庫でも三月七日に理事長から会長に就いている。


どこまで続く?自己資本比率アップ競争
  

岐阜信金、優先出資で配当コスト「半分」へ
−Tier1アップで健全性向上も
 三月に行われた岐阜信金の優先出資発行は、単位信金が単独で一般に対して行うケースとして、また低コストで自己資本増強ができる手法として、注目を集めている。
 協同組織金融機関に優先出資の発行が認められたのは、平成十二年のこと。
 だが、優先出資法の制定時に多くの金庫が定款上、優先出資を発行できるようにしたものの、これまで実際に利用されたケースはほとんどなかった。
  


旧船橋信金本店横に船橋支店オープン
−東京東信金が新築開店
 一昨年十二月経営破綻した船橋信金を事業譲受した東京東信金(理事長・高橋久雄氏)では、三月二十四日船橋支店をニュー船橋支店として新築開店した。   




新聞購読のご案内新聞購読のご案内 読みもの 出版のご案内出版のご案内