2003/2/25号
次期シス挫折で、信金戦略大幅見直しへ
 より速く、より安く、そして顧客ニーズにより的確に対応できる信金主導の次期システム開発が一時凍結を余儀なくされたが、全国信金のコンピュータに明るい理事長・会長、担当役員達が数年間に亘り、寸暇を割いて全国から馳せ参じ、英知を結集してつくりあげた構想だっただけに、今後どのようになるにしても、一時挫折を全国から惜しむ声が強い。信金業界には、すでに中小金庫群を主体とした「信金共同センター」があるが、NTTデータ主導のため、とかく不満・批判もあり、特に自営で大型金庫から加入した場合、「ともかく共同は自営と同じぐらい費用がかかるのに、地域性や大手業態金融機関とのサバイバル戦に、最初から勝ち目がないシステムだ」と決め付ける向きもある。いま大手銀行筋はバブルのつけである巨額不良債権の処理に悪戦苦闘中で、健全化回復に向け躍起になっているが、今年四月実施予定が二年延期されたペイオフ全面解禁の頃は、不良債権処理も一段落して本格的に中小金融機関の優良顧客層狙いの業務展開に、積極攻勢をかけてくると予想される。
 すでに一部は高度なシステム開発を武器に、即日即決の事業者ローン等を売り出し、好調な業績を上げているケースも出てきている。信金業界も既存のシステムに甘んじ、いつまでも「縄張り争い・指導権争い」などをしていていいものか。「新三カ年計画『チャレンジ21』も、まずシステム対策が優先策では?との声も強い。『システムを制するものは、天下を制する」時代なのである。

●不良債権処理終われば都銀が本格的に中小金融へ
●サバイバルには高度なシステム開発必要
●「東京共同」が「全国一本化」も?
●全国信金、カヤの外−無責任隠蔽に激怒!



次期シス、事態を解明して、次の手を!
−「延期続行」方向−具体的には二案が俎上に
  

フューチャー、信金次期システムを語る…
  

日銀総裁に福井氏
−副総裁に武藤氏(財務省)ら
 政府は三月で任期満了となる速見 優日銀総裁の後任に、元日銀副総裁の福井俊彦富士通総研理事長を、副総裁に財務省・武藤敏郎事務次官、内閣府・岩田一政政策統括官とする首脳人事を内定した。三月二十日より新体制がスタートする。




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