2002/7/5号
地元融資を基本に、地域のコーディネーターめざす!
−9月、1兆円信金の西武・貫井理事長に聞く
 今年九月に「一兆円合併」を控える西武信金と平成信金。西武信金は中野区〜多摩を拠点、平成信金は渋谷〜杉並区を中心とし、合併により営業地区が面でつながり、また融資先業種も西武が不動産、卸・小売、建設、平成がサービス業、卸・小売が中心で、ミックスされると、非常にバランスの取れた形となる理想的な合併と言われている。現在、両金庫では合併に向け作業を進めているが、合併後、新・西武信金の理事長として経営の衝に当たる貫井理事長に、合併の進捗状況や、合併後の経営方針について聞いた。


「金融再編シフト」の人事
−金融庁長官に高木氏、監督局長に五味氏
 金融庁では、森 昭治長官に代わり、高木祥吉監督局長を長官に。また監督局長に五味廣文検査局長を充てる人事を七月十二日発表した。
 新長官には金融庁bQの原口恒和総務企画局長が順当と見られてきた。原口氏より一年年次も下の高木氏の就任は、異例の人事。
 これまで金融庁では柳澤金融担当大臣、森長官、高木監督局長、五味検査局長の「連携プレー」で金融再編や、大手行への特別検査等を実施してきた。同庁で現在掲げている「地域銀行の合併」を強力に推し進めるため、あえて原口氏を外し、「金融再編」のメインスタッフである高木、五味両氏を抜擢したものと見られている。


金融庁、合併促進施策′表


信金中金、業界の信用維持向上に全力!
 六月二十一日、信金中金第六十一回通常総会が経団連ホールで開かれ、決算報告や役員選任の件等の審議が行われ、冒頭、宮本保孝理事長が決算概要や今年度の経営課題等につき挨拶した。
 中金が今年度の第一の経営課題に挙げたのは、信金業界の信用力の維持・向上。宮本理事長はこれを「今年度も本中金の最重要課題」と位置付け、「この一、二年の業界の活動が、信用金庫の将来を占う非常に大切な時期であると思う。私共も、微力ながら、信用金庫業界の発展に精一杯尽力する」と、不退転の決意を示した。
 

激戦の埼玉南部地区
川口・青木、競争力強化で合併決断
 埼玉県の川口信用金庫と青木信用金庫では、来年七月をメドに対等合併することで合意し、六月二十五日、記者発表した。合併で預金量は九千七百億円程度となり(今年三月末)、関信協管内で第五位、全国で二十位の信金となる。
 両金庫は、同じ川口市に本店を置き、金庫規模は共に五千億円弱。営業地区も埼玉県南部中心と相似しており、この際、無駄な競争を排し、経営効率化を進めようと手を結ぶもの。
 また、五月三十一日に、王子、太陽、日興、荒川の東京城北四信金が預金量計二兆三千億円となる大同合併を発表し、今後、益々、埼玉県南部地域に照準を合わせてくると見られている。今回の川口、青木信金の合併は、こうした競争激化を見込んだ戦略的合併という側面も大きいようだ。  


摂津・水都、合併で大阪北部の雄に
 【大阪】大阪北部に隣接する摂津信金(本店・大阪府茨木市、理事長・寺西重博氏)と水都信金(本店・大阪府豊中市、理事長・岡本 隆氏)は、来年二月をメドに対等合併することで合意し、六月十九日午後四時から信金中金大阪支店で記者会見した。
 両信金はペイオフ・金融大競争時代を迎え、スケール・メリットの追求による経営効率化を展望して、合併を行うもの。合併により預金量は約六千八百億円と、府内第四位の規模となるとともに、店舗数も六十一ヵ店と、大阪北部地盤の金融機関としては最大級のネットワークとなる。
 質的にも、個人取引のウエイトが高い摂津信金と、法人に強い水都信金というバランスの取れた合併。
 

福岡ひびき・直方、合併へ
−石炭六法失効で新展開迫られる筑豊
 【福岡】県内トップの福岡ひびき信金(本店・北九州市 預金量・三二七九億円 理事長・古川育史氏)と、直方信金(本店・直方市 預金量・五七二億円 理事長・南 亨昌氏)では、経営基盤の強化やスケールメリットによる収益体質強化を目指し、来年十月をめどに対等合併することで合意し、さる六月十八日、記者発表を行った。
 合併手続き上、福岡ひびき信金を存続金庫とし、合併後の金庫名も、福岡ひびき信金。新理事長には古川育史氏(福岡ひびき・理事長)が就く。

○炭坑閉鎖から三十年。新たな産業展開迫られる筑豊の現状
 炭坑閉山から約三十年。かつて全国の半数の石炭を産出し、十数万人が働いていた筑豊の各地区は、今、深刻な経済不振に直面している。その福岡県内には県内トップの福岡ひびき信金を除くと、小信金十二金庫がひしめく。新たな産業展開を迫られる筑豊の現状を見た。  


 
小山信金・石橋支店リニューアルオープン
 

人材派遣会社を設立−全信不動産
 

東都中央と東京産業、「さわやか」信金に
 

かもめ、福鞆は、「しまなみ」信金へ
 

クローズアップ
京都中央信金、道端・布垣体制で磐石に…
業純225億円、当期62億円に





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