2002/6/5号
王子、太陽、荒川、日興、大同合併へ!
−預金量2兆3千億円で全国第3位に
 預金量約二兆三千億円−。京都中央、城南に次ぎ全国三位。都内でsの大型信金が、大同合併で誕生することになった。
 王子、太陽、荒川、日興の東京・城北四信金では、このほど来年七月をメドに対等合併することで基本合意、五月三十一日、信金第二会館で記者発表を行った。手続上存続金庫を王子信金とし、本部を王子信金本部に、本店を荒川信金本店に置く。新金庫の理事長には王子・大前孝治理事長が就任し、会長には日興・小野澤幸雄理事長。太陽・森田貞男理事長が副理事長に、荒川・原口幾之介理事長が専務理事に就く。
 王子信金の預金量は九千億円強。太陽、荒川、日興の三金庫の預金量はそれぞれ三〜五千億円と中堅規模。ペイオフ時代の到来と経営環境の激変に対応し、スケール・メリットを追求。地域金融機関としてよりよい金融サービスを求めて、一層の経営効率化と合理化を図るのが狙い。
 なお、「荒川区に本店を持つ信金が三つもある」ということで、太陽、荒川、日興信金の合併は早くから囁かれていたが、王子信金が加わった大同合併、大型化には、都内各金庫も一様に衝撃を受けており、都内で現在進んでいる合併構想が一段と加速化するのではないかと見られている。

●大変革時代に対応を−日興・小野澤理事長
●基盤強化が狙い−王子・大前理事長
●「4本の矢」で対応へ−太陽・森田理事長
●顧客・職員の信頼感を!−荒川・原口理事長
●質疑応答−店舗や人員のリストラは? 更なる合併は?
●4金庫の概況
●4金庫の店舗分布
●地元産業の状況


堅実体質、更に強固に!
−芝信金、東調布信金と合併へ
 東京・港区に本店のある芝信用金庫(理事長・石原哲夫氏、本店・港区新橋)と東調布信用金庫(理事長・長久保定良氏、本店・大田区雪が谷大塚)が来年七月をめどに対等合併することで合意、五月二十七日午後三時から、東京・八重洲の信金第二会館で記者会見した。
 芝信金は、預金量五二三六億円、東調布信金は、二九一〇億円。合わせて八一四七億円で、全国で二十三位、都内第七位の信用金庫(平成十四年三月末現在)が誕生する。
 新金庫の理事長には石原哲夫芝信金理事長が就任し、長久保定良東調布信金理事長は新金庫の会長に就く予定。金庫名称は「芝信用金庫」。本店・本部は芝信金におく。


信金中金役員候補出揃う
−舟山氏退任、常務に川原投資銀地域センター所長
 信金中金では、五月二十三日、理事会を開き、十三年度決算及び各地区協会推薦の信金中金役員候補者について了承し、同日、記者発表した。各候補者は、六月二十一日開催の通常総会で選任される予定。
●理事候補は決まったものの…しこり残る近信協


信金ネットが障害
−ハードに、普通付くはずのない傷が?
 月末近くの5月29日、信金と銀行や郵貯など他業態をつなぐ「信金ネット」が障害を起こし、信金のATMで銀行などのキャッシュカードによる払い戻しなどができなくなった。
 この障害で他業態との接続だけでなく、地区共同センター間や信金が提供しているファームバンキング、ホームバンキングなど、あわせて約40万件が影響を受けたと言われている。なお30日朝には正常に復旧した。
 当初、この障害についてSSC側は、データ接続処理関連のソフト障害によるトラブルとのアナウンスをし、お詫びの記者会見を行い、その姿がTV、新聞で大々的に報じられた。
 ところが、その後、実はハードにトラブルがあったことがわかり、ハードを交換した。
 今回、ハードトラブルの原因と言われているのは、SSUと呼ばれる記憶装置部分。この装置が何らかの原因で障害を起こしたため、交換を行ったもの。ただ、このSSUは、経費節減のために耐久性を超えて使い回したのではなく、たった一年半前に交換したばかりのもの。SSC側はまったくコメントしていないが、業界関係者によると、この部分についてはSSC側でなくNTT関連の管轄だと言う。
 巷間伝えられたところでは、このハードに傷が付いたのだというが、事実なら非常に不思議なことと言われている。
 みずほの大規模なシステムトラブル(富士通等)の後に、郵貯(NTTデータ)接続のトラブル(NTTデータ社長が謝罪しているが、一般経済紙ではベタ記事の扱い)、そして今回の信金システムトラブル。
 信金業界では、SSCが事務局として全信協が進めている「信金次期システム」構想に各信金が参加か不参加か意思表示するのが7月末。一方、富士通とNTTデータ使用の信金共同センターがこれに対し巻き返しを図っている「微妙」な時期にあるだけに、業界では様々な憶測を呼んでいる。


企業再生・再建めざす
−大阪市信金、新審査体制で
 【大阪】大阪市信用金庫(理事長・新堂友衛氏)では、中小零細企業を単に資金的に支援するだけではなく、財務リストラやM&A、経営再建など含めて総合的に判断審査するため、新しい審査体制をスタートさせた。

映画で地域活性を−全信協協賛
 全信協では地域密着映画≠ナ地域の振興と信金のPRを図ろうと、信金法制定五十周年記念として、ミュージカル映画『走れ!ケッタマシン〜ウエディング狂騒曲〜』に協賛、同映画が六月八日より愛知県の尾西信金を皮切りに全国の信金や町で上映される。




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