2001/12/5号
ペイオフ解禁、金融システム崩壊の危険孕む!

☆「次に潰れるのはどこだ!」−大衆、疑心暗鬼に
☆解禁後、金融機関から破綻が出たら、取り付けも…
☆ペイオフ解禁で景気「底割れ」の懸念
☆外資が銀行株を売り浴びせ
☆何のためのペイオフ解禁なのか?
☆信金、信組一緒くた報道で思わぬ被害
☆政府、与党で認識にズレ?


「貸すに貸せない」実態浮き彫りに
 十二月五日午後十時よりNHKで放映のETV2001「シリーズ・日本の宿題」で、信用金庫が中小企業に資金を貸せなくなっている現状が取り上げられた。
 番組では、中小企業に融資をしたいが、金融庁の検査マニュアルの査定が足かせとなって融資に踏み込めない信金の葛藤と苦悩が、東京・下町の中小金庫、日興信金を事例にして描かれた。
 同金庫の小野澤理事長は、東信協の「信用金庫の健全性検討委員会」委員長として、大企業から零細企業まで一辺倒で企業規模や特性が反映されていない検査マニュアルが貸し渋りにつながっている問題点を突き、自己資本比率だけに依らない信金らしい健全性の尺度を提言しているが、同番組のインタビューでも改めて中小企業の実態に即した行政を強く訴えた。


岡山、栃木で信組破綻
−株式運用の失敗などで
 すさまじい勢いで破綻・再編が進む信組業界で、十二月七日、またも破綻が出た。
 岡山市に本店がある岡山県信組(田中幸平理事長)と、栃木県内の栃木中央(君島永晃理事長)、黒磯(菊地慶吉理事長)、小川(星定男理事長)の三信組。
 岡山県信組は一九五二年設立で、職員が三〇三名、県内に二十五店舗を有する。預金量は一七七〇億円で、銀行信金等を入れても県内五番目の規模。  

天皇賜杯優勝の感激新た
−大阪市信金、祝賀会開く


「サービスは顧客の数だけ」
−朝日信金、渉外力強化で独自性発揮


関西西宮信金、来年三月めどに県内四信金へ譲渡
 先に債務超過により破綻した関西西宮信用金庫は、比較的同金庫と営業地域の近い神戸、姫路、兵庫、尼崎の県内四金庫が協力して分割事業譲受することで二十九日基本合意が締結され、同日、四金庫が神戸市内で記者会見を行った。来年一月末をめどに正式契約し、三月二十五日に譲渡を完了する予定。  





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